あらすじ
婚約破棄の断罪イベントで「毒殺未遂」の濡れ衣を着せられた公爵令嬢セレスティア。しかし彼女は、王太子が突きつけた"証拠の毒薬"を一目見て言い放った。「それ、ただの咳止めですわ。本物の毒は――あなたが今飲んでいる紅茶に入っておりますけれど?」
前世は法医毒物学の研究者。この世界の毒はすべて匂いで分かる。だが彼女はそれを「貴族の嗜み」だと本気で信じていた。
追放先の辺境公爵領で彼女を迎えたのは、氷の貴公子と噂される次期公爵テオドール。「君の鼻が欲しかった」――冷徹な彼の瞳の奥には、なぜか熱がこもっていた。
領地で頻発する不審死。王都で次々と倒れる、かつて彼女を貶めた令嬢たち。糸を手繰るうちに浮かび上がる、王家を蝕む巨大な毒殺ネットワーク。
「あなたは僕の隣で、真実を暴き続けてくれ」
無自覚に事件を解き、無自覚に公爵を落とし、無自覚に王太子を破滅させる――令嬢の鼻が、社交界の裏側を暴いていく。本格毒物ミステリ×溺愛×ざまぁ、三重奏の新機軸ファンタジー、開幕。