あらすじ
「マデリーンをいじめるような悪女とは、婚約破棄だ!」
ドルミナ王国の華やかな貴族夜会。ソフィア・レーベン公爵令嬢は、身に覚えのない冤罪で婚約者ドレイクから無慈悲な断罪を突きつけられていた。
生まれつき鋭い目つきと不器用な性格から「氷の令嬢」と恐れられる彼女は、プライドゆえに言い訳もせず、ただ冷酷な微笑みを浮かべて立ち尽くす。
周囲の嘲笑に晒される絶体絶命の瞬間――人混みを割って現れたのは、第一王子セルヴィスだった。
彼はなぜかソフィアの前に跪き、愛おしそうにその手を取る。
「君の口は嘘をつくが、君の心は『助けて』と、とても甘く泣いているよ」
実は王子は、人間の感情が「香りの霧(オーラ)」として視える特異体質だったのだ。
周囲に毒舌を吐き、悪女を気取るソフィアから立ち上っていたのは――恐怖に震えるミントと、照れ隠しの甘いバニラの香り。
言葉と本音のギャップに狂おしいほどの一目惚れをした光の王子は、不器用な彼女を世界一の熱量で甘やかし、独占し始める!
一方、ソフィアを捨てて下級貴族の娘へ走った元婚約者は、公爵家を敵に回したことで破滅への坂道を転がり落ちていき……?
素直になれない「氷の令嬢」が、すべてを見抜く王子に身も心も融かされていく、真夜中の溺愛ファンタジー。