あらすじ
居場所を持たない十五歳の少年カルタ(Karuta)は、危険な状況になるたびに異様な幸運によって助かってきた。だが、その幸運は偶然ではなかった。彼が「そうなればいい」と強く願うたびに、現実は辻褄を合わせ、記録と記憶と人間の人生を勝手に並べ替えていた。
父親を死なせ、周囲の人間との関係を破壊し、精神が限界に達していたカルタ(Karuta)は、現実から逃げるために「ニュージーランドの高校生であった」という過去を作り出す。そこで彼は、自分と同じように世界から少しだけ外れた若者たちと出会い、初めて、自分の力が幸運でも引き寄せの法則でもなく、現実そのものに対する暴力であることを知る。