あらすじ

「あのお兄ちゃん、唐揚げしか食べないんだって」 「気持ち悪いよな……」 昼下がりの商店街。弁当屋の前を通りかかったとき、おれは子供たちのひそひそ声に気づき、その視線の先を何気なく追った。そこには、両手にビニール袋を提げた男が背を丸めてゆっくり歩いていた。 子供たちはくすくすと笑いながら自転車にまたがり、漕ぎ出した。おれの横を通り過ぎたあと、一度だけ振り返って大声で笑い、そのまま勢いよく走り去っていった。 おれは小さく息をついた。 まったく子供というのは、純粋というか遠慮がないというか、意地の悪さを隠そうとしないというか……。思ったことをそのまま何のためらいもなく口に出す生き物だ。 それはさておき、あの男……。 おれは改めて男に目を向けた。

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小説を読もう2026/07/20
  • 現在の作品唐揚げしか食べない :約5500文字 :宇宙人