あらすじ
<あらすじ>
マジュは19歳。彼女の暮らす「核屋街(設定後述)」で「守銭奴ババア」と呼ばれている
それは彼女の作る魔術核「マジックパール」の価値が高すぎるため、売値も高くなりがちだからだ。彼女は若い女性であるため、顧客からも同業者からも侮られがちで、そのため店先に立つ際は彼女の飼うハマグリの魔物、「蜃」の力で老婆に化けているのであった。
そんなマジュには恋人がいる。マジュと同じように他の核屋街から流れてきた核屋の青年で、マジュは核屋の店主とは明かさず、店主と親族関係として交際している。
順調と思われた交際だったが、突如彼を連絡が取れなくなる。近くに来ているという「流れ市」で彼を見かけたという話があったが、そこは治安が悪く、際どいお店も危険な物を扱う店もあるという。
奮起したマジュは彼を探しに「流れ市」に乗り込む。そこで真珠が見いだした彼の本性、マジックパールを狙う陰謀。そして出会った青年。果たしてマジュは自らの道をどのように選び取るのか。
<登場人物>
・マジュ:
主人公。19歳女性。
幼い頃に海でハマグリの魔物「蜃」を拾い育てる。
そのうち蜃の中に自らの魔力を埋め込み、
魔術核「マジックパール」を生産する方法を教わる。そのパールの美しさ、性能の良さから最初の核屋街で疎まれ、今の核屋街に流れ住むようになる。
・蜃:
マジュの飼い魔。大きなハマグリの魔物。
自らの体内でマジックパールを生成することができる他、蜃気楼を見せて周りの人々を欺いたりすることもできる。会話が可能、また別形態がある。
・トクト:
マジュの恋人。24歳。
他の核屋街から移り住んできた核屋。売り物は鉱石の魔術核。自分の売り物の性能が上がらないため、マジュを利用してマジックパールの製法と蜃の強奪を目論む。
・凱(ガイ):
「流れ市」でマジュが出会った青年。年齢不詳。
耳や唇に装飾具を多く付けており、右目だけ赤い。錫加工を得意とする金物屋。
・あさぎり:
「流れ市」に現れる妙齢の女性。だが一人称は「僕」。その正体は力の強いあやかしで、流れ市の本体。流れ市の商人や住民はみなあさぎりに身体の一部を捧げ、あさぎりの眷属となっている。
<世界観>
通常の世界は西洋欧風の世界。魔術、特に魔道具が一般的に普及している。
魔道具に入れ込む核の強さによって、繰り出せる魔術の強さや質、持続時間が変わるため、多くの魔術を使う人間は贔屓の核屋を持っている。
核屋:
魔術核を作成し販売する店。名の通り魔道具の核となるため、需要は高く安定した職業と言われている。核屋それぞれで売り物は違い、鉱石を核に錬成するもの、植物の種を核に加工するもの、色々である。宝石などベースの素材が高価なもの、また性能が良い物は価格も高く設定される。核の価格を決めるのは店主ではなく、核屋協会の鑑定士。
核屋街:
核屋が軒を連ねる都市の一角。その都市の核屋協会を中心につくられることが多い。
流れ市:
簡易テントでの店が寄り余った夜市。中華街風の提灯や装飾が並ぶ。湧き水のようにある夜どこからか姿を表し、しばらくの期間同じ場所で客を取り、また忽然と姿を消す、まるで市全体が生き物のような挙動をする。
その市でしか手に入らない高級品や、違法スレスレの商品、また完全に違法なサービスや商品もあり、用のない人はまず近寄らないが貴族なども出入りしている。国も黙認する治外法権エリア。
市全体が主であるあさぎりの体内同様。眷属だけで構成される市は、あさぎりが存在するかぎり生命が脅かされることがない。
【作品プロット】
・今回応募する冒頭五話:
恋人に騙されたマジュが凱と出会い、魔との戦闘を経験し、あさぎりに取り込まれて流れ市の住民となるまでを描く。
・冒頭五話以降のプロット:
流れ市で、凱の金物屋の隣で核を売るようになるマジュ。そのほかにも、凱の魔武具の使い手として魔術の依頼も受けるようになる。
様々な依頼を受ける中、流れ市の住民がそれぞれ抱える事情を知っていくマジュ。
その中で、凱が赤ん坊の時にあさぎりに拾われたこと、そのとき一緒に行き倒れていた母親は助からなかったことを知る。また凱を育てたのはあさぎりであること、そしてあさぎりの姿形は死んだ凱の母親をコピーしていることを知る。
そして明らかになる、あさぎりの望み。
それを知った凱とマジュは、あさぎりの望みを叶えるために奮闘する。