あらすじ
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※現在第十四話まで完了
時々、不思議な夢を見る。
口元以外、黒い靄がかかっているせいではっきりと顔が認識できない少女を見つめ、幼い少年が会話を交わしている夢。
夢の中の少女は、目の前を悠々と舞う紅き蝶を眺めながら、ただ静かに笑っている。紅き蝶たちは白い月明かりだけの闇の中で煌々と輝き、ふたりを照らしていた。
その不思議と懐かしさを覚える夢は、いつもそこで終わってしまうのだ。
修仙門派のひとつである風明派の道士となった十五歳の少年、天雨は、時々不思議な夢を見ることがあった。
それは幼い頃の自分と、顔が思い出せない少女との夢。数年前に魔族に両親を殺された過去があり、それ以前の幼い頃の記憶が曖昧になっていた。
夢は過去の出来事なのか。
それともただの夢なのか。
保護された恩を返すために道士として魔族と戦うことを決めたものの、元々とある退魔師の一族である天雨は、道士としての修練に対してあまり身が入らない。そのせいか未だに師と仰ぐ者を決めあぐねており、周囲からは実力はあるのに問題児扱いされていた。
そんなある日、ある上級妖魔の討伐へ参加するように命じられ、そこで運命的な出会いを果たす。
その討伐部隊を率いるのは風明派に数人いる師の中でも最年少であり、疫病神の異名を持つ青年、翠雪だった。
討伐は上級であったにもかかわらず重傷者も死亡者も出ず、思いの外簡単に成功した。その本当の理由を知る者は本人と掌門である風獅だけだったが、天雨もまた、その理由を今回の討伐で目の当たりにする。
数日後から、天雨は翠雪に対して「弟子にして欲しい」と半年間毎日通い続け、そのしつこさに負けた翠雪は、「自分からは何も教えられない」ことを条件に承諾した。
その日から、あの夢が少しずつだが変化を見せ始める。
ずっと同じ場面しか見れなかったその夢が、翠雪と出会ったことで動き出した。
これは偶然だろうか。
少しでも記憶の手掛かりが欲しい天雨は、永遠の誓いを立てた夢の中の少女を捜すために、翠雪を利用することを決めるのだが――――。
紅き蝶が導く、愛と裏切りの中華BLファンタジー。
※この小説は、中華BLファンタジーです。BL要素が苦手な方はその旨ご了承の上、本編をお楽しみください。
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