あらすじ
その男に才はなかった。スポーツも、勉学も、優しさすらも無く。
人々を惹きつけるカリスマや圧倒されるような表現力もなかった。
無い無い尽くしの中、親友や親族の悲劇に酔えもせず。死んだ物は死んだ。ただそれだけを思うロクデナシだった。
その心に悲しみや何とも言えない透明感はあったが、如何せん薄っぺらだった。
親のロウソクに灯油がかかる様な事があっても無常だが、そんな物だと思うそんなロクデナシは、何故か酷く文章にしたがる人だった。
その文章の中なら如何様にもかけるから。自らの異常を薄情を凡人らしさを見ずに済むからと。
何とも不義理で、醜い。
そんな凡人の演劇をご覧あれ。