あらすじ

『――聖女ミレイユ。お前の癒しの力は、もはや不要だ』 王太子から婚約破棄され、聖女の座を剥奪されて国外追放を言い渡された私。けれど、内心は驚くほど凪いでいた。だって、私の"癒しの力"は神授のギフトなんかじゃない。前世で製薬会社の研究員だった知識による、薬草の調合。誰にも奪えない、私の頭の中にあるもの。 (もう、この国のために消耗するのはやめます) 偽りの光で聖女に成り代わった男爵令嬢と、それを信じる愚かな人々に、私は完璧な淑女の礼をして背を向けた。 (あなたたちが青ざめる顔、二百年越しに拝見しますから) 国境の『虹霧の谷』で見つけたのは、七色の門の形をした虹――時を渡る回廊だった。強い後悔と決意を持つ者だけが渡れるという、その扉。報われなかった後悔と、二度と誰かのために消耗しないという決意を胸に、私は光の中へ足を踏み入れる。 たどり着いたのは、この国が生まれる前の建国期。死の匂いに満ちた辺境の村で、薬草の知識を武器に、私は"私だけの人生"を築きはじめる。そして出会う、金色の瞳を持つ竜人ジークハルト。 他人のためではなく。私と、この人のための――国を。 さあ、第二の人生の、本当の始まりですわ。 知識チートで痛快、それでいて胸温まる転生聖女ファンタジー。時を越えた再会の物語を、どうぞ。

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小説を読もう2026/07/19
  • 現在の作品聖女失格、追放されましたので――虹の彼方の回廊で二百年前の私に会ってきますわ ~捨てられた薬草聖女は、時を渡って自分の国を作りました~【短編/連作】