あらすじ

2012年元日。父の介護に追われる高校生・風間翼郎は、年越しの夜に「神」と十二支の獣たちが新たな十二支を決める競争を告げる不可思議な夢を見る。しかし目覚めると夢の内容はほとんど思い出せず、幼なじみの小鳥遊勇雅に誘われて初詣へ向かう。 神社で参拝を終えた翼郎は、屋台の「ひよこ釣り」を目にする。着色されたひよこが使い捨てのように扱われている現実に心を痛めた彼は、人混みから逃げ出した一羽のマゼンタ色のひよこを見つけ、手の中で温める。すると、そのひよこは翼郎にだけ言葉を交わせる存在となり、自らを「ヒナ」と名乗る。 ヒナは、神が開催する「新たな十二支を決める競争」が始まったこと、人間の「祈望者」と霊獣が契約を結び、願いを賭けて戦う運命にあることを告げる。しかし説明の途中、人面鼠のような異形の怪物が現れ、翼郎たちを襲撃する。怪物は途中で勇雅を標的に変え、彼は瀕死の重傷を負ってしまう。 親友を救いたいという強い願いを抱いた翼郎はヒナと契約を交わし、その願いを力へと変える。ヒナは神通力を発揮して怪物を討ち倒すが、その正体は霊獣と契約した末に異形へ堕ちた元人間だった。 翌日、翼郎が目覚めるとヒナは人間の少女の姿へ変化していた。人目を避けるための姿であり、契約によって翼郎の生命力を借りて存在しているという。ヒナは競争の真実を語り始める。参加者は皆、満たされない願いを抱く人間と十二支に連なる霊獣の組であり、最後まで生き残れば願いが叶う。しかしその過程では、祈望者同士が命を奪い合うことも避けられない。 人を殺す覚悟を問われた翼郎は、それでも契約を解くつもりはないと答える。親友を守り、自らの願いを叶えるため、翼郎とヒナは過酷な「十二支競争」へ身を投じることを決意する。

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小説を読もう2026/07/19
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