あらすじ
優しく、控えめで、誰も見捨てられなかった勇者の少年。
敵を殺せず、決断も遅れ、仲間との関係は次第に壊れていく。やがて魔王との決戦に敗れ、仲間たちは目の前で処刑され、王都も壊滅した。
絶望する少年へ、魔王が手を差し伸べる。
「わしの部下になれ。お前が救えなかった首都くらいなら、くれてやろう」
少年は初めて迷わず、《YES》を選んだ。
次に目を覚ますと、そこは勇者の力を授かった七歳の日。位階は一。力も祝福も失われ、残ったのは失敗した未来の記憶だけだった。
今度は治癒を選ばない。敵を見逃さない。仲間も自分で選ぶ。
世界を救えなかった勇者の、二度目の人生が始まる。
ただし、魔王への《YES》はまだ取り消されていない。