あらすじ

「気にしすぎだ。お前の心が狭いだけだろう」 婚約者ジェイドが幼馴染のレイアと親しげにするたび、クラウディアはそう言われて黙らされてきた。 本当は三週間前から、婚約を終わらせたいと思っていた。 父へ宛てた婚約解消願いも書いた。 けれど、自分の感じ方が間違っているのかもしれないと思い、署名だけができなかった。 最後の機会と決めた狩猟会でも、ジェイドはクラウディアの希望を聞かず、レイアと森の奥へ駆けていった。 一人残されたクラウディアが出会ったのは、物に残った声を拾う迷子の少女フィーだった。 フィーがハンカチから読み上げたのは、クラウディア自身が押し殺していた声。 『もう、終わりにしたい』 その声を聞いたクラウディアは、婚約解消願いへ署名する。 宴で婚約解消を告げたあと、フィーはレイアが持ち込んだ贈り物へ触れた。 『少しくらい不安にさせたほうが、あいつは黙る』 ジェイド自身の声で読み上げられたのは、クラウディアが二年間否定されてきた苦しみの正体だった。

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小説を読もう2026/07/19
  • 現在の作品五歳児の口から、婚約者の声がした