あらすじ

この世界では、十五歳になると誰もが魂から一つの装備を召喚する。 剣、槍、鎧、魔導書――《魂装》と呼ばれるその力は、生涯に一つだけ。 武門貴族グランヴァルト伯爵家の長男レオンは、家伝の《銀狼槍装》を継ぐ者として育てられてきた。 しかし、魂装顕現式の日、レオンの前には何も現れなかった。 代わりに銀狼槍装を顕現させたのは、双子の弟カイル。 《無装者》と判定されたレオンは家督継承権を失い、婚約を解消され、家から追放される。 生きるために冒険者となったレオンだったが、魂装を持たない彼を待っていたのは、侮蔑と危険な雑用ばかりだった。 やがて臨時の仲間と古代遺跡へ向かったレオンは、魔物に襲われた際、囮として見捨てられてしまう。 深い地下へ落ちた彼が辿り着いたのは、歴史から消された英雄の墓。 そこに眠っていたのは、炎を食らう黒赤の大剣と、竜鱗の鎧を一つにした《灼竜装》だった。 「力が欲しいか」 滅びた英雄の問いに、レオンは答える。 「違う。俺は、ここから生きて帰る力が欲しい」 その瞬間、武器と鎧が彼の魂を包んだ。 レオンは無装者ではなかった。 一つの魂装を持てなかったのではない。 滅びた英雄たちの武器、鎧、魔法、そして果たせなかった未練を、すべて受け入れるための器だったのだ。 ただし、英雄の力には代償がある。 怒り、罪、後悔、歪められた記憶。 力を使うほど、かつての英雄たちの人生がレオンの魂へ流れ込んでくる。 これは、家から捨てられた少年が、歴史から捨てられた英雄たちの力と名誉を継ぎ、世界でただ一人の《万装継承者》へ成り上がる物語。

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カクヨム
カクヨム2026/07/19
  • 現在の作品『無装と判定され追放された武門貴族の長男、滅びた英雄たちの武器と鎧をすべて継承する』