あらすじ

「あの子を見つけたとき、また面倒なことに巻き込まれたと思ったんだよ」  魔女のおばあさんはふぅ、と息を吐く。荒々しい口調で言葉を続けた。 「人間なんて拾うもんじゃないね。ただでさえ狭い家がもっと狭くなっちまうし、ひとりでゆっくりもできやしない」  椅子に座りながら、膝に乗っている黒い猫を撫でる。猫は大きな瞳で魔女の顔を覗き込んだ。 「アタシは面倒なことは嫌いだからね。これでいいんだよ」  言い聞かせるように話す魔女を猫はただ見つめていた。 「灯りの家はどんな人も受け入れるが、去ることも拒まない」 魔女は猫を撫でる手を止めると、皺だらけの目元を細める。そして小さく呟いた。 「……きっと、親のもとで幸せに暮らしているはずさ」  そう言いながら目を閉じる。  そして、少女との出会いを思い出した。  これは年老いた魔女と幼い少女があたたかい家に住む話。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
エブリスタ
エブリスタ2026/07/18
  • 現在の作品灯りの家へおかえり。-ある日、魔女は少女を拾った-