あらすじ
氷魔法の適性、測定不能。実力、建国以来最強。性格、建国以来最悪。
王立魔法学園に入学した平民の少年シリル・ヴィンターホルトは、入学式開始12分で全校生徒と教職員を敵に回した。歴代最速記録である。
口癖は「フッ……」。貴族の誇りも、努力家の涙も、熱血漢の友情も、等しく冷笑する。ただし嘘は一度もつかず、実力の評価だけは敵味方問わず正確。つまり――最悪なのに、信用だけはできてしまう。それが人類の悩みの種だった。
魔獣の大群は一秒で凍らせる。大火災は死傷者ゼロで止める。遭難者は全員救助する。それなのに、感謝される直前に必ず余計な一言を言うため、好感度は問題を解決するたびに氷点下を更新していく。学園新聞には毎週「シリル好感度指数」が掲載されている。上がったことは、ない。
そんな中、世界のすべてを白く凍てつかせる厄災〈白夜の女王〉が北から迫る。白の中で目を開けていられる人間は、ただひとり。人類でもっとも氷に愛され、人類にもっとも愛されていない、あの男だけ。
人類は選択を迫られる。滅びるか、あの男に頭を下げるか。 ……正直、かなり迷った。
▼この作品の約束
・主人公は改心しません。最終話まで嫌われ続けます。
・毎話必ず冷笑します(全12話ノルマ達成済み)。
・それでも読み終わる頃には、彼のスープがいつも二人分である理由を、あなただけが知っています。
第1部・全12話完結済み。第2部「対シリル同盟編」準備中。