あらすじ

百年以上もの間、北の王国の国境には、プラタナスの木々の奥深くに隠された禁断の地が、ひっそりと存在し続けている。 誰もその境界を越えることはできない。 その向こうに何があるのかを知る者もいない。 ――夜ごと王国の街に現れる、謎の店が人々へ扉を開くまでは。 ヘルショップ この店では、黄金は通用しない。 力も通用しない。 高貴な身分にも、何の価値もない。 扉をくぐった者は皆、ただ一つの問いを投げかけられる。 「どんな罪を犯すつもりですか?」 答えを口にした瞬間、罰が与えられる。 まだ犯していない殺人の苦しみ。 まだ流していない血の代償。 まだ起きてもいない裏切りの痛み。 そのすべてを、あらかじめ支払うことができる。 そして店を後にした者たちは、もう罪を恐れることなく犯せると信じるようになる。 だが、地獄が善意で扉を開くことは決してない。 王国で罪が増え続けるなか、戦士たちは《ヘルショップ》を滅ぼすため、影の中から姿を現す。 なぜなら、彼らは一つの真実を知っているからだ。 ある扉は、ひとたび開かれれば―― 闇へ呑み込まれるのは人間だけではない。 世界そのものが、二度と引き返せない闇へと堕ちていくのだから。

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小説を読もう2026/07/19
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