あらすじ
俺は、トラックに轢かれて異世界へ来たわけではない。
トラックを運転して、人を轢いた。
制限速度を守り、よそ見もしていなかった。突然道路へ飛び出してきた男を避けきれず、駆け寄った俺は黒い光に包まれる。
次に目を覚ましたとき、俺は異世界のゴブリンになっていた。
与えられた固有能力は《死骸収奪》。
死亡して間もない人間や魔物の死骸から、スキルか能力を一つだけ奪う力。収奪すれば空腹も満たされるが、満腹になれば次の能力は奪えない。
《夜目》《短剣術》《敏捷》《腕力強化》――。
死骸から力を奪うたび、弱かったゴブリンの身体は強くなっていく。
その一方で、身体に残されたゴブリンの記憶がよみがえり、人間だった頃の倫理観は少しずつ薄れていった。
人間を助けるのか。
魔物として生きるのか。
それとも、どちらにも属さない怪物になるのか。
これは最弱のゴブリンに転生した男が、死者の力を喰らい、やがて神すら凌駕する物語。