あらすじ
「あなたの人生の主語(S)は、何ですか?」
英語選抜クラスの教室で放たれた、たった一つの問い。高校二年生・瀬戸凜は、答えられなかった。中堅進学校に集められた二十人の精鋭たちと、教師・清水恭一。週三回、五十分間だけ開かれるこの教室で、文法という「規則の美しさ」を学ぶたびに、凜は少しずつ自分の輪郭を知っていく。五文型、時制、仮定法------文法用語の奥に、誰にも言えない感情、報われない想い、踏み出せない一歩が隠れている。これは、英語という言語を通して「自分」という文をどう組み立てるかを探す、教室ひとつ分の青春物語。