あらすじ
僕には、この世界が白と黒にしか見えない。
周りの人たちは、僕を「怪物」と呼んだ。
石を投げられ、ゴミを投げつけられ、何度も傷つけられた。
そんな僕に、初めて優しく声をかけてくれた女の子――るな。
「大丈夫だよ」
その言葉を信じて、僕は彼女と友達になりたいと思った。
だけど、ある日。
僕は、彼女の本当の言葉を聞いてしまった。
「ただ暇つぶしで遊んでただけだよ」
信じていた光は、一瞬で消えた。
それから僕は、誰も信じられなくなり、学校から逃げた。
一年後。
僕は、もう一度学校へ戻ることを決めた。
しかし、そこに待っていたのは、以前と変わらない冷たい言葉だった。
「邪魔」
「汚ねぇな」
また逃げようとした僕の前に、一人の少年が現れる。
黄色い髪。
水色の瞳。
そして、誰よりも優しい心を持つ少年――カインド。
「おかえり」
その言葉が、止まっていた僕の時間を再び動かし始める。
これは、誰も信じられなくなった少年が、もう一度誰かを信じるまでの物語。