あらすじ
俺の高校は、とりわけ偏差値が高いわけでもなくて、低いわけでもない中堅レベルの高校。
そんな中途半端なところが俺には魅力的で、毎日休み時間も趣味に溶け込むことができたのだが、なんの変哲もない中学校生活は、高校生活という言葉に差し代わって、なんの変哲もなさそうな日常は、俺のクラスに突如として現れた現役女優の伊都葉奏(いとは かなで)が来てから急変した。
「伊都葉奏です。よろしくお願いします」
落ち着いた物言いで名乗りをあげた伊都葉に周りは騒然とし、かという俺も持っていた物を落として、拾い上げる際の目に映ったのは、「朔間樹」(さくま いつき)という名前だった。