あらすじ
未来が見えるのに、誰にも信じてもらえない。
なぜならアデルが危険を知らせるたび、その未来は起こらなくなるから。
――だから彼女は『嘘つき令嬢』と呼ばれていた。
舞踏会の夜、アデルは一人の男性が苺を口にするのを止める。
「食べてはなりません!」
また嘘つきと笑われる。
そう思っていたのに――。
「僕は君が気に入った。一緒にいて楽しそうだ」
相手は王宮の特別捜査局を率いる若き伯爵、レオナルド・クロスフォード。
突然の婚約申し込みに逃げ出すアデル。
彼はアデルを疑うどころか、彼女こそ自分が探していた『未来を知らせる手紙の主』ではないかと目をつけていた。
事件を未然に防ごうとするアデルと、その言葉を信じて動くレオ。
「傷つく人を見ないですむなら、嘘つきでいます」
レオはそんなアデル自身に惹かれていく。
けれどアデルには、ひとつだけ見えないものがある。
――自分自身の未来だ。
嘘つき令嬢と呼ばれた未来視令嬢が、初めて信じてくれる人と出会い、自分の未来を選んでいく恋愛ファンタジー。