あらすじ
人の感情が魔力になる異世界。
喜び、怒り、嫉妬、憧れ、恐怖。
人々の強すぎる想いは現実を書き換え、怪物(404コード)となって世界を蝕んでいた。
その脅威に立ち向かう魔法士を育成するための学園、王立魔法学園(アーカイブ)。
そこへ入学した天城シオンは、最低評価の能力【疑義(クエスチョン)】を持つ落ちこぼれだった。彼の力は、情報や現象に潜む「矛盾」を見るだけ。戦うことも、人を救うこともできない欠陥能力。
……そう思われていた。
しかし入学式の日、シオンは全校生徒の前で告げる。
「この学園には嘘がある」と。
そんな彼の前に現れたのは、誰からも愛される完璧な少女、星乃ミライ。
人の感情を操る力を持つ彼女は、シオンとは正反対の存在だった。
疑う少年と、嫌われることを恐れる少女。
二人は廃止寸前の研究ゼミ、【境界研究ゼミ】を再建することになる。
そこに集まるのは、情報を切り取る少女。怒りを力に変える少年。存在を消してしまう少女。注目を操る少年。誰もが欠点を抱えた問題児たち。
彼らが向き合うのは、ただの怪物ではない。
それは、人間の中にある「本当は誰かに分かってほしかった」という感情だった。
嘘だらけの世界で、少年は問い続ける。正しいことだけで、人は救えるのか。
そしていつか気付く。疑うことと、信じないことは違うのだと。