あらすじ

「シャルロッテ・エヴァンス。お前との婚約を破棄する。そして聖女の座も剥奪する」 煌々と輝くシャンデリアの下、王太子アルベルトの声が大広間に響き渡る。罪状は魔物討伐への非協力、そして闇の術に手を染めた背信――。対抗聖女ミレーユは勝ち誇り、貴族たちの刺すような視線がわたくし一人に集まります。 けれど、彼らは知りません。 わたくしが夜な夜な工房で彫り続けた『気味の悪い仮面』こそが、王都全域を魔物から守る結界の正体であることを。そしてその仮面の中には――彼ら自身の『影』が、静かに封じられていることを。 「かしこまりました。では――お預かりしていたものを、すべてお返しいたします」 穏やかな声で告げた瞬間、要人たちから伸びる無数の光の糸が可視化され、大広間はどよめきに包まれる。魔物は濃い影に殺到する。影を返された者は、格好の餌となる。彼らは今まさに、自らの命綱を、自らの手で切り落とそうとしていたのです。 前世の記憶を持つ聖女が贈る、静かで痛快な断罪劇。あなた方が捨てたのは、光そのものでしたのに? すべてを返し、燃やし、そして彼女はようやく――自分のための光を、彫りはじめる。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/07/18
  • 現在の作品影を売った聖女は、断罪の夜に微笑みました~あなた方が捨てたのは、光そのものでしたのに?~