あらすじ
十年前、何も言えないまま離ればなれになった悠真と楓。
故郷に残り、実家の喫茶店を継いだ悠真。
遠く離れた町で暮らしながら、彼を忘れられずにいた楓。
互いの居場所を知り、何度も連絡しようとしながら、それでも二人は一歩を踏み出せないまま、大人になった。
そんなある日、二人が通っていた母校の取り壊しが決まる。
最後の一般開放の日。
十年ぶりに教室を訪れた悠真が黒板に見つけたのは、見覚えのある筆跡で書かれた、たった四文字の言葉だった。
『遅いよ』
言えなかった言葉。
届かなかった想い。
遠回りした二人の時間が、今、もう一度動き始める。
十年越しの両片想いを描いた、少し切なくて温かな再会の物語。