あらすじ
全ての謎が解けたとき――誰かが死ぬ。
貴族の令嬢ユリア・エヴァリングは人の命を他者から他者へと移し渡すことのできる力を持った王国唯一の存在。
その力が故に貴族の処刑者となり同時に若返りの恩寵をもたらす儀式の担い手として、彼女の住む王国にしか存在しない儀式 "国葬"の執行人を務めるのであった。
その異質な力はユリアが望むと望まざるとは人を惹きつけ狂わせてしまうことになるが、ただ押し付けられた役目を何としても果たそうとする彼女の気丈で耐え忍ぶ姿と触れ合ううちに、その人となりへと親しんでいく者たちも現れてくる、
真面目で堅物ながら絆されやすい人情家の子爵――
柔和で優しく垂れ目がちな紳士の執政――
独占欲の高くいつもやきもきしている幼馴染の王太子――
面倒見がよく庇護欲を溢れさせてくる俊英な若教授――
数々の戦場を乗り越えて打ちひしがれていた救国の英雄――
出会う男性たちと共に自らの取り仕切る"国葬"に訪れる謎を明かしていく。
やがて国を葬り弔うこととなる一人の令嬢の人生と恋愛のファンタジー。