あらすじ
突如として異世界へ召喚された五人の高校生――。
サポーター 佐伯 悠真(サエキ ユウマ)、勇者 赤羽 活流(アカバネ イケル)、聖女 目黒 恵美(メグロ エミ)、剣聖 渋谷 武史(シブヤ タケシ)、賢者 池袋 進(イケブクロ ススム)。
女神の導きによって勇者一行となった五人は、数々の死闘を乗り越え、ついに魔王を討伐。世界を救った英雄として、王都では盛大な祝賀会が開かれることになった。
しかし、その勝利は本当の終わりではなかった。
サポーターである悠真が持つ固有チートスキル《千差万別》。
それは、他者が持つスキル、魔法、剣技、固有能力を完全にコピーし、自分の力として自在に扱える世界唯一の能力。さらに女神の加護によって成長の限界は存在せず、勇者や剣聖、賢者、聖女の力をすべて扱える悠真は、実質一人で魔王すら討伐できるほどの力を秘めていた。
その規格外の存在は、魔王以上の脅威として各国の王族、教会、貴族たちに恐れられる。
「もし英雄が人類に牙を剥けば、世界は滅ぶ。」
そう結論づけた権力者たちは、悠真の排除を密かに決定する。そして、その計画を知った仲間たちも、それぞれの事情と思惑から沈黙を選んだ。
魔王討伐を祝う祝賀会。
最も信頼していた仲間たちに囲まれたその宴で、悠真は古代封印魔法陣へと誘い込まれる。
能力は封印され、女神の加護は眠りにつき、使い魔は封じられ、呪いによってステータスは最低値まで低下。さらに記憶まで奪われた悠真は、「英雄殺しを企てた大罪人」という濡れ衣を着せられ、一人の凶悪犯罪者と共に魔界へ流刑に処される。
だが、それは誰も知らない最悪の選択だった。
魔界は、人間界には存在しない未知の能力と強者が溢れる世界。
そして《千差万別》は、強敵と出会うほど真価を発揮する最強の能力だった。
すべてを失った英雄は、魔界で失われた記憶と力を少しずつ取り戻しながら、魔族や魔獣との出会いを経て、再び世界最強へと返り咲いていく。
やがて悠真は、自分を裏切った仲間たちの真意、魔王討伐の裏に隠された世界最大の秘密、そして女神さえも関わる巨大な陰謀へと辿り着く。
世界を救った英雄が世界に裏切られ、絶望の果てから再び立ち上がる物語。
すべてを奪われた最強のサポーターが、魔界最強となって帰還し、裏切り者たちを地獄へ叩き落とす復讐英雄譚が、今始まる。