あらすじ
フリーライターの石川深夏は、廃校に残る怪異『音の死骸』を追っていた。
それは、死者が最後に残した声が音として残留し、聞いた者の身体へ侵食するという都市伝説。
彼女が録音したのは、十数年前に消えた少年の声だった。
だが、その音には少年以外の「誰か」の呼吸が混ざっていた。
調査を進める深夏が辿り着いたのは、死音を集め続ける謎の男と、廃校の地下に隠された恐るべき記録。
音は記録ではない。
死んだ者が、もう一度この世界に戻るための器だった。
そして彼女自身もまた、新たな「音の死骸」になろうとしていた。