あらすじ
二年前、殺し屋である橘隼人はたった一人の大切な家族である妹を事故で失った。隼人は二年もの間、喪失感に打ちのめされていたが、墓参りをきっかけに今までの生き方に終止符を打つことを決意する。血に塗れた過去も、後悔も、全てを背負って生きていこうと。
だが、妹の墓参りの帰り道。
隼人の前に現れた一人の少女が、その決意を歪める。少女は、知るはずのない記憶を語り、呼ぶはずのない名で隼人のことを呼んだ。やがて確信へと変わる違和感――その身体に宿っていたのは、死んだはずの妹の魂だった。
壊れた運命は、そこで終わらなかった。
少女を通して語られるのは、2年前の事故の隠された真実だった。それは偶然の悲劇ではなく、誰かの意思によって形作られた必然だったと。
その事実を知らされた時、隼人の中で何かが静かに崩れ落ちる。守れなかった罪悪感が隼人を突き動かす。
救いなどない。赦しもない。
残されたのは、歪んだ再会と、取り返しのつかない真実だけ。失われたはずの妹と再び向き合うことになった隼人は、少女と共に、あの日に隠された真相へと足を踏み入れていく。
全てを終わらせるために。