あらすじ
鬼でありながら妖力を持たず、一族から蔑まれ、居場所のなかった鬼女・椛。
生まれながらにして宿していた浄血は、人ならぬ理性を失った妖魔にのみ感じ取れるものだった。
ある日、瘴気に蝕まれ妖魔と成り果てた同族に匂いを嗅ぎつけられ、深手を負って逃げた先で、帝国最強の軍人・鷹宮千隼に拾われる。
彼には、姉を蝕む妖魔の呪いを治癒する為に、何としてでも浄血が必要だった。
「姉上が最優先だ。愛するつもりはない」
彼が提示した契約に、椛は動揺も拒絶もせず「契約を交わした以上、私はあなたの妻です」とだけ答える。
愛も家族も知らぬ椛にとって、それは当然の答えだった。
しかし千隼と過ごすうち、役に立つことでしか自分の価値を測れなかった椛の中に、これまで知らなかった感情が芽生えてゆき……。