あらすじ
結婚して十五年。
夫婦の会話はなくなり、食卓には静寂だけが流れる日々。
家事も育児も、すべて一人で抱えてきた菜津美は、いつしか夫への期待を手放していた。
「愛はどこへ行ってしまったのだろう。」
そう思いながら過ごしていたある日、夫・光一は突然この世を去る。
悲しみよりも、解放されたという思いが先にあった。
しかし、遺された小さな”あるもの”が、止まっていた夫婦の時間を静かに動かし始める。
言えなかった想い。
伝えられなかった感謝。
夫婦だからこそ、言葉にできなかった愛。
これは、2025年の作品【遺品】を短編に仕上げた改訂版となります。