あらすじ

草の匂いと見知らぬ空。目覚めた少女には、名前も、記憶も、生まれた理由すらなかった。 そばに寄り添うのは、まっすぐに揺れる灯りの主。優しく、けれど何かを隠しているようなその声に導かれ、少女は最初のカード――「愚者」を手にする。 「これが、今のお前だ」 崖の縁に立ちながら、それに気づかず前だけを見て歩く旅人の絵。彼女はまだ、自分がその絵と同じ場所に立っていることの意味を知らない。 やがて彼女は「ルナ」と名付けられ、大アルカナの名を冠した二十二の領域を、ひとつずつ巡る旅に出る。恋人、隠者、死神、そして――「世界」。 それぞれの領域で待つ出会いと選択が、名前のなかった少女の輪郭を、少しずつ形作っていく。 これは、何も知らないまま歩き出した旅人が、自分自身を見つけていく物語。

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小説を読もう2026/07/18
  • 現在の作品ルナと月夜タロット ―愚者、世界に至るまで―