あらすじ
願いが呪いになる街で、何も求めない男だけが自由だった。
迷宮都市ディザイア。この街のシステム『想呪の枷(ディザイア=カースシステム)』は、「もっと強く」「もっと上へ」と願うほど『希求の呪い(アワリティア)』となって心を蝕んでいく。
最下層でガラクタ屋を営むレイジ。昼酒と趣味の修理を愛するだらしないおっさんの正体は、呪いを無へ還す教会外の解呪者『隠匿の修復者(レパラトール)』――ただし本人は、ただ静かに隠居していたいだけである。
そこへ扉を蹴破って現れたのは、名門騎士家の期待を一身に背負い、完璧主義をこじらせて自らの呪いに首を絞められた赤髪の少女フィア。
「ほら早く依頼完了のサイン、今すぐ書きなさいよ!」
「お前、人生ってゲームの解釈と攻略が根本から間違ってるぞ」
一杯のフレーバーティーと、規格外の人生哲学。求めない男の言葉が、限界だった少女の生き方を少しずつ修理していく。だが彼女を付け狙う怪しい組織のせいで、おっさんの静かな日常は本日も臨時休業――。
追い詰められた少女たちを、「求めない」おっさんが解呪していく。脱・完璧主義、異世界スローライフファンタジー。