あらすじ
【あらすじ】
日向太陽(17歳)には、誰にも言えない放課後の秘密がある。
それは、住宅街の路地裏にある古い駄菓子屋のベンチ。そこで、お互いの本名も知らない『ラムネさん』という大人の女性と、夕暮れだけの時間を共有すること。
彼女はいつもくたくたのスーツ姿で現れては、髪をバサリと解き、ストッキングのヒールを投げ出し、真っ赤な激辛お菓子を齧りながら、瓶ラムネを「カポン」と鳴らして豪快に飲む。
「ねえピュア君。そんな甘ったるいチョコばっかり齧ってないで、一口食べなよ?」
常に余裕たっぷりで、低音のモゴモゴした声で自分を子供扱いしてくる彼女。
太陽はかっこつけたくて背伸びするけれど、緊張のせいで声のキーは上がり、大事なところでカミカミになってはいつもおもちゃにされていた。
だが、太陽は知らなかった。
彼女の正体が、自分が手続きで訪れた市役所の窓口で、きっちり髪を結び、眼鏡の奥から冷徹な笑顔を浮かべる超エリート公務員・『氷室冴香(26歳)』だということを。
そして冴香もまた、知らなかった。
からかうと耳まで真っ赤にして噛みまくる可愛い「ピュア君」のド直球な言葉が、頑丈に閉じていたはずの自らの「大人のブレーキ」を、じわじわと甘く溶かしていくことになるなんて――。
お互いの「昼の顔」を知らない二人が贈る、駄菓子屋のベンチ限定の、じれったくて最高に甘酸っぱい10歳差の日常ラブコメディ、開幕!