あらすじ
結城陽翔、17歳。学校では空気のような存在で、家庭でも母の愛情は自分より別の男に向いている。「自分は誰かに愛される価値のない人間だ」——そう思い込んだ陽翔の唯一の逃げ場は、フルダイブ型VR「エンドロア・オンライン」だった。
誰も自分を知らないその世界で、陽翔は不人気・最弱と噂される「召喚士」を選ぶ。求めていたのは強さじゃない。ただ、自分だけを見てくれる誰かが欲しかった。
だが、初めての召喚で陽翔が引き当てたのは、本来このゲームには存在するはずのない、太古より封印されていた神獣・アシュルだった。契約の瞬間、システムは陽翔たちを「異物」と認識し、現実へ戻る道を閉ざしてしまう。
最弱のはずの職業で、規格外の力を手にした少年。彼の中に眠る力に気づいたアシュルは、当初は打算から彼を守ると誓う。だが旅を重ねるうちに、その言葉はいつしか本物の想いへと変わっていく。
戻る手段を探す旅は、やがてこの世界そのものに隠された謎へとつながっていき——運営内部の対立、規格外の力に群がる者たち、そして自分自身の存在価値。陽翔は、誰にも奪えない「居場所」を、この世界で見つけられるのか。
これは、愛される価値がないと思い込んでいた少年が、本当の絆と自分自身の強さを見つけていく物語。