あらすじ
放課後の屋上で昼寝をするのが日課の高校二年生・神代湊。
ある日、寝坊して真っ暗な校舎で出くわしたのは、学校中の憧れである生徒会長・九条美玲だった。
成績一位、運動万能、教師からの信頼も絶大――そんな“完璧超人”のはずの彼女が、暗闇に怯えて腰を抜かしている。
しかも、停電で真っ暗になった廊下で、美玲は無意識に湊の袖をぎゅっと握りしめてきて――。
翌日、美玲は湊に頭を下げた。
「昨日のことは、誰にも言わないでください」
口止めの代わりに始まったのは、生徒会の手伝い。
昼間は隙のない完璧な会長なのに、夕方になるとどこか肩の力が抜けていく美玲。
二人だけの放課後は、いつしか毎日欠かせない時間になっていく。
けれど、噂は静かに広がり始める。
「生徒会長が、目立たない後輩と毎日一緒に帰っている」
周囲の視線、役員からの牽制、そして文化祭準備で無理を重ねた美玲の過労――。
それでも湊は、彼女の“弱さ”からも“完璧さ”からも、目を逸らさなかった。
「完璧じゃなくても、みんな会長を嫌いになったりしませんよ」
積み重なる放課後は、卒業という終わりに向かって少しずつカウントダウンを始める。
年齢差、立場の違い、伝えられない想い――迎えた卒業式の日、湊は最後の勇気を振り絞る。
「放課後六時じゃなくても、これからも会いたいです」
完璧な生徒会長の“誰も知らない顔”に恋をした、不器用でまっすぐな年下男子の純愛ストーリー。