あらすじ
高度な魔導科学文明は、五百年前に突如として終わった。
暴走した〈ミラクルシード〉が世界を緑で飲み込み、人類は氾濫した魔物と、電磁波を乱す花粉によって文明を失ったのだ。
駅逓ギルド所属の女レンジャー、ウルスラ。彼女は配達の途中で旧時代の護衛ドローンと出会う。
ドローンが命を懸けて守り続けていたのは、冷凍睡眠ポッドで眠る一人の少年だった。
目覚めた少年は、自らの名さえ失っていた。しかし彼は、文明崩壊の夜を知る、おそらく唯一の生き残りだった。
「生きたい。今の時代を生きてみたい」
ラグと名乗るようになった少年は、世界をつなぐ駅逓レンジャーとして――〝フェルケール〟として歩み始めることを決意する。
銃火器と魔導科学の残骸、緑に侵食された超文明の遺構、命懸けで荷を運ぶフェルケールの面々。
そして、人々が受け継いできた五百年の生存史という長い戦いの歩み。文明崩壊後に散見され始めた未知の樹脂エネルギー「コーパル」とは?
これは、滅びた世界で、荷物と想いを運ぶ〝運び屋〟たちの物語。
異世界ポストアポカリプス✕配達アクション――ここに開幕。