あらすじ
交通事故で死んだはずのゲーム廃人・高梨遼太は、戦国時代の尾張の貧村で赤ん坊として生まれた。
名は藤吉。
痩せた土地。
重い年貢。
咳の止まらない母。
村人からの冷たい目。
生まれた場所は、戦国の最底辺だった。
だが、藤吉には一つだけ異常なものがあった。
視界の端に、前世でやり込んだ無双系アクションゲームそっくりのUIが浮かんでいる。
ステータス画面。
全域MAP。
スキルツリー。
敵の位置は見える。
経験値を得れば、自分の身体も強くできる。
けれど、ここにはセーブもロードもない。
刀で刺されれば死ぬ。
母の咳は止まらない。
幼少期を耐え抜いた藤吉はUIを使い、野盗の襲撃から村を救う。
しかし村長は手柄を奪い、藤吉を村から追い出した。
「百姓風情が調子に乗るな」
その言葉を背に、藤吉は織田家の足軽となる。
桶狭間。
美濃偵察。
墨俣。
犬山。
陣中の派閥争い。
村に残した母の薬。
藤吉が持つ武器は、刀でも馬でも家柄でもない。
誰にも見えないUI。
前世で積み上げたゲーム脳。
踏みつけられても立ち上がる意地。
最底辺の百姓の子は、やがて織田信長の「目」となり、戦場と天下の動きを読んでいく。
今度こそ、何者かになるために。
そして、母を生かすために。
第一章 枯田村の役立たず
第二章 織田の末席
第三章 桶狭間
第四章 母の薬
第五章 味方の中の手
第六章 帰る家
第七章 犬山の閂
第八章 墨俣十日城
第九章 美濃への道
第十章 岐阜より
第十一章 桑名より
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