あらすじ
2019年。
アメリカとイランの対立が激化し、世界の原油輸送の大動脈であるホルムズ海峡に緊張が走った。
タンカーへの攻撃。
急騰する戦争保険料。
値上がりする運賃。
出航を迫られる船会社。
危険手当を前に揺れる船員たち。
しかし、この物語に英雄はいない。
世界を救う軍人も、歴史を動かす政治家も登場しない。
登場するのは、原油タンカーの船長、コンテナ船の甲板員、LNG船の機関士、ロンドンの保険担当者、イランの商店主、シンガポールのトレーダーたち。
彼らはそれぞれの事情を抱えながら、同じ危機を見つめていた。
戦争が始まるかもしれない海。
それでも世界経済は止まらない。
実際のホルムズ海峡危機をもとに描く、海運・保険・エネルギー産業のリアルな群像劇。
これは戦争の物語ではない。
戦争が起きるかもしれない時代を生きた人々の物語である。