あらすじ
2018年、煌びやかな不夜城・新宿。その中心にそびえ立つ東京医科大学病院の地下には、誰も知らない「聖域」があった。
天才脳神経外科医・犬神エド。彼は神の手を持つ救世主か、それとも人の尊厳を解体する悪魔か。エドを盲信的に愛する若き医師・琴葉朱里は、彼の「医学の進歩」という甘美な嘘に溺れ、いつしか血塗られたメスを握らされていく。
感覚を遮断された被験者の呻き、神経を一本ずつ奏でるような狂気のオペ。愛を証明するために、朱里は同僚の看護師・倉橋ミオの精神と肉体を破壊する「ロトミ処置」に手を染めてしまう。
「愛しているよ、朱里。だから僕のために、その良心を切り捨ててくれ」
ガスライティング、異常な愛、そして執拗なまでに描写されるメディカル・ゴア。
これは、愛という名の麻酔に酔いしれた女が、地獄の底で奏でる最後のシンフォニー。
救いなどない。ただ、冷たい雪が新宿の罪を覆い尽くすだけ。