あらすじ
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神隠しに遭ったわたし――すずを、ひとりのあやかしが拾ってくださった。
この地を治める、あやかしの若様、紫月さま。人ならざる美しいそのお方は、なぜかわたしを、蕩けるほど甘やかす。
――ただ一つ。
わたしのことを、この世で、紫月さまだけしか、覚えていらっしゃらないみたいなのです。
昨日話した店の人も、朝すれ違った子も、次に会うと、わたしを、初めて見る顔で見る。
どうして、夕暮れに蜩が鳴くたび、紫月さまは、あの古い社へ、ひとりで向かわれるの。
※二人にとっては、最初から最後までハッピーエンドです。
※ほの暗いホラー風味(人ならざる想いの深さ)と切なさがありますが、ヒロインは絶対に傷つかず、深く愛されて幸せに生きる物語です。旦那様が少し人ならぬ「あやかし」ですが、お化けや幽霊は出ません。