あらすじ

転生ライトノベルをうっすらと夢見る二十八歳の日向は、冴えない子供部屋おじさんだった。彼の日常は頭脳明晰で突破力のありすぎる妹の女子大生・柚子に急変を迫られる。柚子は、兄の退職届を勝手に提出し、SNSを乗っ取り、政治家を目指す宣言までされる。人生をハックされ半ば社会的に殺された日向は、異世界ならぬ政治の世界に放り込まれる。 転生者のようにチート能力を与えられたわけでも、導いてくれる賢者がいるわけでもない。あるのは柚子の容赦ない叱咤と、自分が生きづらかった思い出だけだった。しかし柚子の講義や柚子に繋がれた市長・泉さんとの話を重ね地方の疲弊、若者の閉塞感、努力が報われない社会構造を知る。さらに、現代政治の問題が日向自身の問題と重ね合わさる事に気づいた。同じ問題を抱える人のため、日向は正面から向き合う覚悟を決める。日向と柚子は大学制度の再編と職業教育の立て直しを柱に一つの政策を練り上げ、選挙を目指す。 もち姫との政治動画制作、地元後援会長・栄子との出会い、残高二万八千円での街頭演説。多くの人に支えられながら奇抜な手段で辛くも選挙を勝ち抜いた日向だが、国会議員として待っていたのは理想と現実の壁だった。すぐに政策を実行できない現実の中、経団連との攻防、省庁への陳情と着実にステップを積み上げる。しかしようやく世間に法案が届いたと思ったその時——信頼していた先輩議員・橘の裏切りにあう。積み上げてきた法案が、橘の政治的パフォーマンスに横取りされる。 しかし日向が感じたのは怒りではなかった。自分たちの言葉が、形を変えてでも世に出る。その事実への安堵だった。手柄も名声も要らない。平凡な人間が走り続けるこの国の転生劇はまだ始まったばかりなのだ。 claude.ai:作品の評価、描写のリアリティ確認、誤字脱字チェック

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カクヨム
カクヨム2026/07/16
  • 現在の作品異世界転生に選ばれなかった俺は、この国を転生させる