あらすじ

日本最大の与党・自由推進党を揺るがす大規模な汚職事件が発覚した。 閣僚や国会議員が次々と捜査対象となり、内閣支持率は急落。事件に関与していなかった総理大臣・大崎善二も、党と政権の責任を取り辞任を表明する。 結党以来の危機に直面した党の重鎮たちは、「古い政治」の印象を一変させるため、前例のない人事を決断した。 次期総裁に選ばれたのは、宮城県第一区選出、当選二回、三十一歳の若手議員・卯月政朝。 派閥にも汚職にも縁のない彼は、党の再生を象徴するには格好の存在だった。だが、政朝本人に総理大臣となる覚悟はない。 そもそも彼は、地元県連の事情に巻き込まれて出馬し、周囲の助けと偶然によって当選してきたと思っている。自分に特別な能力があるとは思えず、日本の未来を背負える自信など、なおさらなかった。 しかし、事態は彼の意思とは無関係に進み、政朝は日本史上最年少の内閣総理大臣となる。 国民から向けられたのは、期待よりも疑念だった。 「若すぎる」 「経験がない」 「党の操り人形だ」 野党や世論から厳しい目を向けられ、党内にも彼を見下し、利用しようとする者がいる。 個性豊かな秘書たちや、同じ宮城県選出の議員・申界麗に支えられながら政権を発足させた政朝だったが、次々と押し寄せる重圧と難題に、次第に追い詰められていく。 そんなある夜、眠れずに首相公邸を歩いていた政朝は、一人の少女と出会う。 黒いおかっぱ髪に、古めかしい着物。 そしてその少女は、人間ではなかった。

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小説を読もう2026/07/16
  • 現在の作品首相公邸の幽霊