あらすじ
おれは深く息を吸い込み、長いため息を吐き出した。肺の奥にかすかに残っていた煙草の煙まで一緒に押し出され、白い筋となって揺らめきながら空気に溶けていった。
まさか、あいつが死ぬとはな――。
おれは頭上を見上げ、目を細めた。空は厚い雲に一面覆われ、鉛を薄く引き伸ばしたような濁った色をしている。それでも雨は降らないらしく、午後の日差しが雲に鈍く滲み、しばらく見上げていると目にじんと沁みた。
おれは視線を落とした。
足元には白い砂利が一面に敷き詰められていた。粒は大きめで、石と石の隙間にビニールの切れ端や枯れ葉が挟まっていた。おれは靴先で何とはなしに小石を転がし、もう一度深いため息をついた。
高校時代の友人――吉田。事故とはいえ、二十代で死ぬなんてあまりにも早すぎる。