あらすじ
朝食の席。夫が鰯の骨でも出すように「歯車」を吐き出した。
妻が医者へ行くのをすすめた夜、夫は風呂場で倒れた。
赤い血と共にあふれ出す、大小様々な金属の部品。
妻が震える指でダイヤルしたのは、救急車ではなく、夫の会社の「専用窓口」だった――。
駆け付けた職員によって回収されていく夫。
玄関の三和土に残された血まみれの不燃ごみ。
だが翌朝、妻は聞いてしまう。
新聞紙の上で、捨てられたはずの「残骸」が勝手に組み合わさる、カチャカチャという乾いた音を――
社畜精神の極致を描く、不条理ボディホラー。