あらすじ
世界最強を誇る帝都第一魔術兵団。
数多の天才魔術師が集うその兵団で、俺、ユーゲルは二十年もの間、一般魔術師として働き続けてきた。
努力はした。
手を抜いたこともない。
それでも周囲からの評価は、いつだって最低だった。
「お前には才能がない」
「その歳でまだ一般兵か」
「凡人は凡人らしく、天才の足を引っ張るな」
悔しかった。
だが、俺自身もどこかで納得していた。
自分は凡人なのだと。
もうおっさんなのだと。
伸びしろなんて、とっくの昔に使い切っているのだと。
けれど、どうやら俺も、俺を見下してきた連中も、大きな勘違いをしていたようだ。
ユーゲル・アークレイン(38)――
その成長期は、どうやらこれかららしい。