あらすじ

戦争の勝敗は「気合」や「魔法の威力」では決まらない。 全ては「兵士に美味い飯を食わせたかどうか」――すなわち【兵站(ロジスティクス)】で決まる。 魔力最底辺として生まれた第7王子のアルスは、物資の数と位置を把握するだけの地味な魔法【掌握の刻印】しか使えなかった。 「戦場で役に立たない商人の魔法」と王族から嘲笑われた彼は、最前線から遠く離れた辺境の補給基地へと左遷されてしまう。 しかし、アルスは腐るどころか、その能力を極限まで活用し、配下の部隊を「絶対に飢えさせない、完璧に管理された無敵の軍隊」へと作り変えていた。 そんなある日、傲慢で無能な第1王子が、補給線を無視した電撃的な進軍を開始する。 「明日からの大雨で泥濘にはまり、軍は三日で飢えて全滅する」 アルスの論理的な警告は無視され、結果として十万の王国軍は帝国軍の前にあっけなく崩壊し、王都までもが陥落してしまう。 剣も折れ、腹を空かせて敗走してきた王国最強の猛将たち。 彼らを辺境で出迎えたアルスは、静かに手元の羊皮紙(マップ)を見つめ、熱いスープを差し出して言った。 「遅かったな。お前たちの特注装備と飯は、すでに『在庫』として確保してある。さあ、腹一杯食ったら仕事の時間だ。突出して伸び切った敵の胃袋(補給線)を、ピンポイントで刈り取るぞ」 これは、剣も振るえず派手な魔法も撃てない最弱の王子が、その圧倒的な「計算」と「兵站能力」によって戦場を支配していく物語。 ――のちに大陸の覇者となる、合理的すぎる王の反撃が今、始まる。

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小説を読もう2026/06/19
  • 現在の作品兵站王の戦記〜追放王子の無敗論理〜