あらすじ

夕暮れの空が、ひしゃげた。 烏川(からすがわ)の上空に伸びていたまっすぐな白い飛行機雲が、まるで“空に見えない段差”があるみたいに、ぐにゃり、と直角に折れ曲がったのだ。 飛行機本体は、もうとっくに遠くの夕闇へ消えている。落ちる気配なんてどこにもない。 なのに――空だけが、バグった。 「……え?」 私は自転車のペダルを止めた。 心臓が、ひゅっと縮む。 中学1年生の私の頭じゃ、何が起きたのかさっぱり分からない。子供扱いされるのはムカつくけれど、こんな異常事態に一人で対処できるほど、私は大人でもなかった。 折れ曲がった雲の真下。 草むらが、ガサリと揺れた。 ぽてり。 黒い丸い“何か”が、土手の斜面に転がり落ちてきた。

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小説を読もう2026/06/18
  • 現在の作品ククとカードの神さま