あらすじ

山奥で迷った二人の紳士は、一軒の西洋料理店を見つける。 その名は、山猫軒。 本来なら、そこは人間を下ごしらえして食べる恐ろしい料理店だった。 しかし、今回の二人は少し違った。 一人は、脂・酒・煙草・香水・虫よけ・風呂不足をまといながら、自分を「脂の乗った上等な食材」だと思い込んでいる紳士。 もう一人は、無類の猫好きだが猫アレルギーで、猫の気持ちを知るためにチュールを常備している紳士。 山猫たちは、最初こそ人間肉に期待する。 しかし扉が開いた瞬間、客より先に匂いが入店した。 「これは食材ではない。生活習慣の寄せ鍋だ」 髪をとかせ。 靴の泥を落とせ。 服を脱げ。 クリームを塗れ。 酢をかけろ。 塩をもみこめ。 山猫たちは原作通りの注文で下ごしらえを試みるが、二人の紳士はどうにもならない。 脂は乗っているのではなく、脂に乗っ取られている。 酒は熟成ではなく、ただの言い換え。 靴を脱げば、足元には別の文明がある。 ついに山猫は二人を食材として不採用にする。

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カクヨム
カクヨム2026/06/18
  • 現在の作品注文の多い料理店、二人の紳士(風呂キャンセル界)が食材として不採用