あらすじ
母を亡くしたあと、継母と異母妹マリアンヌに虐げられながら暮らしている子爵令嬢レティシア・ローゼンベルク。
けれど彼女には誰にも言えない秘密があった。
それは、相手に触れることでその人物そっくりの姿になれるユニークスキル【擬態】。
能力を利用されることを恐れ、ひっそり生きてきたレティシアだったが、ある日、学園一の人気者である第一王子アルベルトに助けられたことをきっかけに運命が動き出す。
実はアルベルトには、人に触れることで相手が強く思い浮かべている記憶を覗いてしまう秘密の力があった。
その力でレティシアの境遇を知った彼は、彼女の異母妹マリアンヌに付きまとわれて困っていることを打ち明ける。
「協力してくれないかな?」
こうして始まったのは、レティシアがアルベルトに擬態してマリアンヌを撃退する極秘作戦!
家族しか知らない恥ずかしい過去を次々暴露されたマリアンヌは大混乱。
作戦は大成功……のはずだった。
ところが今度は、アルベルトと親しくなるレティシアが気に入らないマリアンヌが暴走。
「お義姉様の能力を使えば、殿下もわたくしのものになりますわ!」
レティシアと自分の立場を入れ替え、王子を騙そうと画策するのだが――。
「君はレティじゃないね」
なぜかアルベルトだけは、一目で見抜いてしまう。
どんな姿になっても、本物の彼女を。
虐げられてきたお人好し令嬢と、誰より優しい王子様。
秘密を共有した二人が少しずつ心を通わせ、やがて恋に落ちていく、じれ甘溺愛ファンタジー。
――これは、ずっと誰かの代わりだった少女が、たった一人の『特別』になるまでの物語。