あらすじ
「大丈夫。」
それが月城影花の口癖だった。
成績優秀で誰にでも優しい優等生。
誰もが憧れる存在。
――けれど、それは本当の自分を隠すための嘘だった。
幼い頃に母を亡くし、誰にも弱音を吐けなくなった影花。
そんな彼女の隣には、“クロ”と名付けた不思議な存在がいた。
人の弱みに漬け込み、感情を喰らう怪異「ヨルビ」。
本来なら危険なはずのその存在は、なぜか影花だけを守り続けていた。
しかし、影花が抱え続けた悲しみや孤独は、少しずつクロを蝕んでいく。
これは、「大丈夫」と嘘をつき続けた少女と、その嘘を誰よりも知る一匹のヨルビの物語。