あらすじ
雑居ビルの二階にある『九条メンタルクリニック』。
サイプレスの香りが漂うその診察室の主・九条零(くじょう れい)は、
人間の脳内物質を意のままに操る天才精神科医。
彼は自ら手を下さない。
標的の脳にわずかな「媒介剤(バインダー)」を投与し、
過剰なドーパミンやエンドルフィンを暴走させ、悪人たちを合法的に「自滅」へと追い込んでいく。
パワハラ上司、ストーカー、ギャンブル依存――。
現代の闇に潜む悪党どもを冷徹に診察し、カルテを赤く染めていく九条。
しかし、助手のサクラと共に狂気の治療を続けるうち、
摘発した悪党たちの背後に、共通して見え隠れする不気味な影に気づく。
謎の組織な存在。
それは単なる犯罪の連鎖か、それとも人間の領域を超えた巨大な陰謀の始まりか。
誰も逃れられない脳内ハック・サスペンス、ここに開幕。
――「ようこそ。診察を始めましょう」